労働keyword豆知識

「労働keyword豆知識」は、東京の雇用・就業に関する広報紙「とうきょうの労働」に平成24年から連載しているコラムです。
ここでは、過去に紙面掲載したものを紹介しています。

仕事と介護の両立

 高齢人口の増加に伴い、介護を必要とする人は増え続けています。少子化や家族形態の変化を背景に、介護を行う人の負担は大きくなっており、家族の介護を理由に仕事を辞める「介護離職」をせざるを得ない人は年間10万人程度と推定されています。介護を行う「介護者」はいわゆる「働き盛り」の世代であることが多く、介護離職は、企業にとっては中核となる人材を失い、労働者にとっては収入が途絶えるという深刻な影響をもたらします。
 東京都が平成26年度に行った「仕事と介護の両立に関する調査」において、仕事と介護の両立支援に関する自社の取組についてたずねたところ、「全く取り組んでいない」と回答した企業が22.9%、「あまり取り組んでいない」は47.7%であり、あわせて約7割の企業の取組が進んでいないことがうかがえます(図1)。また、労働者に、仕事と介護の両立に対する不安感についてたずねたところ、「非常に不安を感じる(24.9% )」、「不安を感じる(27.6% )」、「やや不安を感じる(26.4% )」と、8割近くの労働者が不安を感じており、残業時間が長いほど「非常に不安」と回答する割合が高くなる傾向がみられます(図2)。さらに、介護経験者に対する職場状況についての質問では、「業務量や重要な業務が特定の人に偏らないように配慮している」「仕事の内容・段取り・進捗状況等の共有がされている」などの項目に「あてはまる」と回答した人ほど、「両立でき
ている」とする割合が高くなっています。
 このことから、介護離職を防ぐためには、長時間労働を削減するなどの働き方の見直しや、風通しがよく働きやすい職場環境を整備することが、とても重要であることが分かります。

1323号(2016年3月25日発行)掲載

図1 仕事と介護の両立支援制度の取り組みに関する自己評価・図2 仕事と介護の両立に対する不安感(残業時間別)

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