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労働問題相談室(労働相談Q&A)

5 規則や勤務先が変わりそう

Q38 「子会社に移ってくれ」と言われた

 「うちの会社から子会社のA社に移ってくれ。」と言われましたが、労働条件は今より悪くなるので、行きたくありません。

 別会社への人事異動には、「出向」と「転籍」があります。「出向」は、今までの会社との雇用関係を維持したまま、別の会社の業務に従事する人事異動であり、前問(Q37「『関連会社に出向だ』と言われた」)がこれに該当します。「転籍」は、今までの会社との雇用関係を終了させ(退職)、新たに別の会社と雇用関係を結ぶ人事異動をいい、本問がこれにあたります。

これが原則

転籍は、労働者の同意を必要とする。

 法律上、会社は、労働者の同意(承諾)がなければ、使用者としての権利を第三者に譲渡できない、つまり、労働者の同意がなければ、別の会社の指揮命令下で働かせることはできないとされています(民法第625条)。
 「転籍」は、新たな会社のもとに、多くの場合新たな労働条件で働くので、前問の「出向」に比べ、より労働者の同意が重要になってきます。
 労働契約、就業規則、労働協約で「転籍を命じる」旨の規定があったとしても、本人の個別の同意がない限り転籍をさせることはできないとされています。

ここを確認

転籍条件を確認する。

 まず、転籍の必要性や、転籍先・転籍後の賃金・労働時間等の労働条件を確認します。また、転籍にあたり有給休暇日数の継承がどうなるかや、退職金は清算か通算かを確認をしておきましょう。
 労働条件が悪くなり、現状との差を埋める特別な措置がされないなどで、労働者が転籍に納得できず同意しなければ、会社は原則として転籍させることはできません。


こんな対応

  1. 転籍の必要性について、会社から説明を受ける。
  2. 転籍条件を確認し、労働条件が低下する場合は不利益の代償措置について確認する。

 転籍すれば、通常、子会社のA社の労働条件で働くことになります。退職するにあたり、どのような代償措置がとられるかが転籍を受け入れる判断の重要なポイントになります。例えば、有給休暇の権利が継承されなかったり、退職金の支給額が転籍により不利になったりする場合がありますが、会社と代償措置について十分に話し合うことが必要です。できれば、新たな労働条件や代償措置について文書化したものを受け取っておくことがよいでしょう。

 

労働相談Q&Aはあくまで一般的な内容のものです。
具体的な内容については、労働相談情報センターへ電話、来所してご相談ください。
なお、メールでのご相談には応じておりません。

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